![]()


土佐の海は、広い。その広大で、無限の可能性を感じさせる海原の向こう側に、つい渡ってしまいたくなる気持ちを、抑えられないほどだ。
幕末の時代。坂本龍馬が、この桂浜の海を眺めて、いったいどれほどの夢を抱いたのだろう。 桂浜にある坂本龍馬記念館にいくと、そんな龍馬をはじめとする若本たちの情熱や志の高さに思わず脈動する。

……ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディスカップ。3月21〜23日まで、高知県土佐カントリークラブで開催される。 その舞台となるのが、坂本龍馬ゆかりの土佐である。また大河ドラマで有名になった山内一豊のゆかりの地としても有名だ。
けれども土佐の魅力は、それだけではない。土佐、とりわけ土佐カントリーを軸にして、その町々を訪ねてみると歴史と文化、そして人々の温もりがいっぱいに広がる風景が浮かびあがってくる。

高知龍馬空港に到着して、土佐カントリークラブまでは15分ほどで着く。そのすぐ手前に、赤岡町がある。赤岡には隠された江戸文化の財産が眠っているのだ。
「絵金蔵(えきんぐら)」と呼ばれる展示会場がある。ここはもともと米蔵を改造したもので、絵師金蔵の作品が展示されている。略して絵金と呼ばれる絵師は、もともと狩野派の天才絵師だった。土佐藩家老桐間家の御用を勤めていたのだが、模写した絵に誰かが署名と落款をする贋作事件に巻き込まれて、野に下ったのである。
そこから絵金独特の世界が生み出された。絵金は、この町に潜み、特に六尺四方、二曲一双の屏風絵に力を注いだ。そこに描かれているものは、芝居絵が多い。特に、二曲一双という屏風の中で、物語の脈絡を総括するような筆致は、見る者を圧倒させる。ことさら人間の地獄・修羅・餓鬼を思わせる、少しおどろおどろしいものを主体にして、その屏風の端のほうでは子供たちが遊んでいるという人間の持つ十界を表現しているようである。

闇に浮かぶ人間の煩悩や喜怒哀楽。絵金のそれらは、真っ暗な空間に飾って、ロウソク1本の揺れ動く光りで観る、という。1年に1回、この町で開かれる「絵金祭り」では、23点の芝居屏風絵が、商店街の軒先に飾られ一般公開している。
その展示会場は、残りの364日の間、絵金の残した文化を守り伝承していくために作られたものだ。
その向かい側には「弁天座」と呼ばれる地芝居を中心とした建物がある。もちろん芝居のほかにも、土佐の芸人が集まって開演。地歌舞伎、踊り、映画などの催しを開催している。 この「絵金蔵」には、海外からも観覧しにくるほどである。



