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ラインの合わせやすさ、ストロークのしやすさ、ソフトなインパクトフィール、転がりのよさで定評のあるシルバーブレードパターに新たに加わった2モデル。ロングネックタイプの「Silver-Blade 01 LN」、小型マレットタイプの「Silver-Blade 05」両モデルを使った編集部員のレポートをお届けする。

どういうわけか、私はクランクネックのパターとの相性が悪い。短い距離のパットを引っ掛けてカップ左にはずしてしまうことが多い。何度か、そういう目に合うと、不安になってくる。「また、今度も引っ掛かるのではないか…」。アドレスしてから、そんな思いがよぎると、スムーズにストロークできなくなってしまう。そして、貧弱なインパクトになってボールがカップまで届かなかったり、ラインからはずれてしまったり…。
中学2年のときに始めたゴルフ。最初に手にしたパターが古いマレットタイプだった。ときどき連れて行ってもらったゴルフ場は河川敷のパブリックコースで、グリーンは高麗芝だった。
「カップの向こう側の縁に当てて入れるつもりで、しっかり打たなければダメだぞ」。

そう教えられた記憶がある。ちょっとリストをきかしてコツンとヒットする。私のパッティングスタイルの原点は、そこにある。ベントグリーンのコースに行っても、今ほど転がりはよくなかったし、かなり遅かったから、同じ打ち方でストローク幅だけ調整すればよかった。
ピンパターが登場し、人気を集めた。その後クランクネックを採用したいわゆるピンタイプと呼ばれるパターも続々と誕生した。ときどき試してはみたのだが、やっぱり愛用することはなかった。
そんなわけで、今回試打した両モデルでは、文句なしに小型マレットタイプがよかった。初めて手にしたのに、もうずっと愛用し続けてきたものであるかのように馴染んだ。ラインに合わせやすく、安心して構えられる。ヒットしているのにインパクト打感はソフトで、これまた安心感がある。ボールの転がりのよさも抜群で、カップに飛び込んでいってくれる。引っ掛け? ただの1球もありませんでしたよ。

これを決めればバーディーだ(滅多にありませんが…)とか、これを沈めればパーセーブといったパットでは、妙に肩に力が入って、うまくストロークできない。よく聞くパターンに僕もよくはまる。手が動かなくなるほどではないにしても、スムーズにストロークできなくなる。ミスの大半は、ショートしてカップまでボールが届かないという結果を招く。我ながら情けなくなる。
実は、今回の試打ラウンドでも、何度かそういう状況があった。パー5ホールでアプローチがピン手前2・5メートルに寄った。カップまでまっすぐの上り。いわゆる「打てば入る」という絶好のラインだった。
私は、ゆっくり大きくストロークできるロングネックタイプが気に入っていた。

狙ったバーディーパット。「ゆっくり」はできたが、「大きく」のつもりが、ちょっと小さな振り幅になってしまった。やはり肩に力が入っていたのだろう。そのままストロークして、インパクトの瞬間に「あっ!」。打ち切れなかったと感じたのだ。よくあるミスパットの情けない感触が、グリップから伝わってきた。カップ手前で止まってしまうと覚悟してボールを見るとー。
止まりそうで止まらない。転がり続けて、なんとかカップまで届いてくれた。
このホール以外に、さらに2度同じように胸をなでおろすパッティングがあった。大型アルミフェースとステンレスボディの比重差を利用した深重心設計は、このシリーズの共通した特長だというが、確かに効果を体感できた。ヘッドが、自然に前に出て、ボールに一押し加えてくれる。だから、「あっ、弱い!」と感じたのに、ボールをカップまで届かせてくれた。緊張の場面でも、何かと助けになってくれるパターだった 。

ラインなんて読みきれるものじゃない。距離カンなんて滅多に働かない。僕にとってのパッティングは、ボールがカップに沈むことなど奇跡的。ええ、パッティングも下手クソです。キャディーさんに「はい、ここを狙って」と教えられても、なかなか狙ったところに転がしていけるものではありません。
今回は、不思議なことが起きました。キャディーさんに「ここを狙って」と教えられたところに向かって構えている実感があったのです。「よし、これであそこに向いているな」と、思えたのです。シルバーブレードとボディ部の白いラインが、最高のガイド役になってくれました。狙ったところに向かって正しく構えられている。その安心感が、僕の脳には存在しないと思っていた距離カンを引き出してくれた。これも、初めての経験でした。

「ナイス・イン」という両先輩からの言葉は、あまり聞けませんでしたが、「おう、惜しい!」は、しばしば言ってもらえました。「お先に」とやれるうれしさ。パッティング上手な人には、僕の気持ちなんかわからないと思いますが、3パットは当たり前だった僕が、あわや入りそうになって、はずれても「お先に」でピンなんか持ちにいってしまう余裕なんですよ。なんか、このパターのおかげで、すごく上手くなった気分を味わえました。どちらが自分に適しているのか。そこまではわかりません。でも、どちらのタイプを使っても、狙ったところの近くにいっていました。今日は、パッティング巧者への第一歩。シルバーブレードパターでちょっと開眼しました。したような気になりました。気のせい…ではないと思います。思わせてください。



