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2008年 ツアー開幕直前インタビュー 辻村明須香「もうシンデレラではいられない」vol.1

−−あの07年ツアー開幕戦から、もうすぐ1年が経ちますね。大会3日間、52ホールを終えた時点で単独首位。残り2ホールで2位の選手に追いつかれ、プレーオフの末にツアー初優勝を逃したのは、記憶に新しいです。
単独2位に入って、ツアーでの戦い方に変化があったのでしょうか。

辻村
たぶん、そうでしょうね。今だからそういえるかもしれませんが、開幕戦で、いきなり単独2位になって「欲」が出てしまった…。
実は、07年開幕戦を前に自分なりに目標を立てていました。

−−どんな目標ですか

辻村
ツアー1年というスタンスではなく、3年後に自分がどうあれば良いかという青写真はありました。それが、2位になったことでシード権を取りたい、結果も出したいと考え始めて、開幕戦前に立てた目標を見失ったとも言えますね。

−−見失う前の目標を教えて頂けますか。

辻村
賞金ランキングやトーナメントで上位にいることです。そのためには、体力や筋力をアップさせ、トレーニングを一生懸命にし続けなければならないと思っていました。ですから目前の課題はトレーニングだったのです。にもかかわらず、シード獲得を意識し過ぎてしまって、体力アップよりもゴルフの技術面の向上を優先させてしまった。トレーニングよりもゴルフの練習に専念してしまったのです。

−−家造りにたとえるなら、土台をしっかり築き上げる前に、上物を造り始めてしまった!?

辻村
そうですね。体作りの前にスイング作りに走ってしまいました。シード権を取れそうな賞金ランキング順位になったからです。これが欲ですよね。

−−昨年はツアー出場権がなく、推薦出場でしかトーナメントには出られませんでしたよね。出場上限は8試合。開幕戦に出場したので、残り7試合でシード権を当確させなければならない。

辻村
それがプレッシャーになったのも確かですね。まるでカウントダウンがいきなり始まったようで、焦りばかりが先行していたように思います。出場できる試合数が少ないからですよね。目先の結果にこだわってばかりいて、自分らしいゴルフが出来ず仕舞いでした。

−−しかし、年末に行なわれた08年ツアーの出場予選会であるファイナルQTでは11位に入り、今年はツアーにほとんど出場できますよね。

辻村
はい、有難うございます。年間8試合と30数試合出場できるとでは、精神的な余裕がまったく違いますよね。
ファイナルQTは結果として11位でしたが、スイングもゴルフも決して良くはありませんでした。強い気持ちだけで乗り切った、乗り切れたと言った方が正しいかもしれません。

−−一試合一試合、一打一打にかける思いも違って来ますよね?

辻村
去年は目先の結果を求め、一生懸命にプレーし過ぎてすべてに余裕が無かったような気がしますね。もちろん、今年も一生懸命にプレーはしますが、精神的な余裕は持ち続けたいです。

−−単独2位になった翌週に、海外旅行へ出掛けたそうですが、それも余裕があったからですか?

辻村
余裕ではありませんよ(笑)。日本に居たならダメになりそうと言うか、浮かれてしまいそうでしたし、自分が想像していた以上に「辻村明須香ってどんなプロ?」と周囲が騒ぎ始めて…。それよりも、友人と一緒に海外旅行へ行こうって随分前から約束していたので。

−−シード権当確まで残り数百万円という位置に開幕戦で着けたのは、戸惑いもあったでしょうね。

辻村
すべてが突然でしたから、確かに精神的な安定はありませんでした。でも、最後の最後まで頑張ろうという気持ちだけは失わずいられました。シード獲得の可能性が薄れて来たツアー後半戦では、照準を年末のQTに絞ったのです。

−−様々な経験をした07年ツアーだったし、その集大成がQTだったわけですね。

辻村
そんなに格好いい内容ではありませんよ(笑)。

−−本当ですか!? では、その話を次回じっくり話して頂けますか。

辻村
はい。宜しく願います。(つづく)



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