有識者に聞いた。あなたの、あなただけのドライバーえらび

テニスのようにゴルフをしたい。

クラブアナリスト マーク金井

様々なゴルフメディアで活躍しながら、悩めるゴルファーのためにクラブ開発、情報発信おこなう同氏。ゴルフの本質に向き合うエージシューターが自身の飛ばしのこだわりを語る。


Q. あなたが選ぶドライバーの飛ばし方は?

(マーク)ゴルフのティーショットはテニスのサーブと同じだと思っています。左右の幅はもちろん、飛ばなくても飛びすぎてもフォルト。フェアウェイにボールを止めないといけません。なので僕のドライバーの飛ばし方は”テニスのサーブのように狙える飛ばし”です。それを実現しやすいドライバーはegg44ドライバーのようなクラブですね。

僕がよくラウンドする赤羽(注:赤羽ゴルフ倶楽部/東京都北区)は、距離が長くないのでエースドライバーはスチールシャフトの43インチです。でも結局、長いコースだったとしてもフェアウェイにボールがあったほうがスコアは良くなるということがわかってきました。たまに45インチのカーボンシャフトのドライバーを使うこともありますが、43インチに慣れているのでちょっと短く持って44インチくらいにして使っています。44インチくらいが僕のなかではちょうど良い長さなんです。

今の一般的な3番ウッドの長さは43インチですよね、ならばクラブセットの流れ(長さの階段)から言えば44インチが標準長さなんじゃないかと個人的には思っています。それより長い45インチとかはエキストラなクラブ。世の中のスタンダードである45インチは長尺ですよ。44インチでゴルフを覚えれば体も使えてくるしゴルフの上達も早いと思います。PRGRのドライバーの中では44.5インチのegg44ドライバーが僕のドライバーの考えに最も近いかな。その長さでクラブ開発するPRGRはやっぱりおもしろいねえ!自分たちでエッグは非常識なブランドだと言っているけどゴルフクラブ全体の流れを考えれば全然そんなことない。極めて常識的なクラブだと思います(笑)。

アスリートに向けたRSと、ヘッドスピード40m/sゴルファーに向けたLS、そして狙ったところへ運べるegg44という3つの飛ばし方をゴルファーが選べるようにしているというのは親切ですね。

egg44ドライバーについて詳しくはこちら


Q. あなたがドライバー選びで重要視するものは?

(マーク)さっき言ったようにテニスのようにゴルフをしたいので、狙った場所にちゃんと打てるのが重要です。一発の飛びという最高飛距離が出るクラブよりも、最低飛距離が出るクラブが欲しいんです。マキシムで飛ぶクラブじゃなくてミニマムでちゃんと飛ぶ、ナイスショットとミスショットの距離の差が少ないクラブを選びます。

ナイスショットとミスショットの差は10ヤードくらいに抑えたいですね、そうしないと狙ったところに運べないので。予想外に飛ぶことは喜びもあるかもしれないけど池に入ったり、OBになったりというリスクがある。思ったより飛ぶのも嫌だし思ったより飛ばないのも嫌。思ったより飛ぶクラブというのは飛ばない場合との差が大きいクラブで縦の距離感が合わないんですよ。縦の距離感というのは普通アイアンに求められているけど、僕はドライバーにこそ縦の距離感は求められるべきだと思っているので、ドライバーでスチールシャフトを使っているんです。egg44ドライバーも試しましたが縦の距離感のバラつきが少ないクラブだと思いますよ。

あと、音とか打感とかはあまり気にしないけど、構えた感じは気にします。構えた時に弾道がイメージしやすいクラブを選びます。フェースの向いた方向に飛ぶクラブということで、そこが凄く大事。球が上がりそうに見えるのに上がらないクラブとか、フェースが開いているのに捕まるクラブとか、見た目と飛ぶ球が異なるクラブは嫌ですね。見た目通りの弾道が出て欲しい。


Q. あなたの記憶に残るPRGRクラブは?

(マーク)それはR35ウェッジ(2005年)ですよ!僕が日本で一番評価するクラブがR35です。16年前に発売したクラブをいまだに売り続けている(注:2008年に溝規制ルールの施工によりマイナーチェンジ)というのは凄い。ずーっとニーズがあるということでしょ?

ちゃんと設計されているし安っぽくないヘッドデザインとか真剣に開発しているのが伝わる。ヘッドカバーを付けているところとか、ランニングウェッジというカテゴリーを作ろうとしたところとか、チッパーの価値を高めようと努力しているのがわかります。現在になってチッパーへの価値観もニーズも変わってきているのでR35はまた注目されてきています。そのように長く愛される定番クラブは唯一無二でしょう。本当に凄いと思います。

R35ウェッジについて詳しくはこちら

※本インタビューは2021年10月に実施したものです


マーク金井 / Mark KANAI

1958年生まれ 大阪府出身

ゴルフ専門誌だけでなく、さまざまなメディアで活躍する自称「ゴルフ芸人」。ハンデ3の腕前と豊富な知識を活かしたわかりやすい試打レポートには定評がある。悩めるゴルファーのために自らゴルフスタジオ・アナライズを主宰。メーカーが作れなかったアマチュアを救うクラブの設計もおこなう。自身のゴルフに対する考えを発信するブログ、ゴルフの真髄をわかりやすく伝えるYouTubeチャンネルなども運営。今年7月、62歳にしてスコア62のエージシュートを達成。

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