有識者に聞いた。あなたの、あなただけのドライバーえらび

キャリーで飛ばす、弱者のゴルフ。

ゴルフライター コヤマカズヒロ

ゴルフ専門誌等でライターとして活躍しながら大人気YouTubeチャンネル『試打ラボ しだるTV』を運営するコヤマ氏。ハンデキャップ1の実力を誇りながら“弱者のゴルフ“を標榜する同氏にドライバーの飛ばし方とこだわりを語っていただいた。


Q. あなたが選ぶドライバーの飛ばし方は?

(コヤマ)僕はキャリーで飛ばすというのが理想ですね。だからPRGRのクラブだとLSのような高さを出して飛ばすクラブが良いですね。日本のコースは地面が柔らかいし打ち上げも多いからランが出にくい。コースにはバンカーもあるし池もあるし木もある。これらのハザードを越えるには球の高さが必要となります。球が高いと飛ばないという印象を持つ方が多いけど、今のクラブはバックスピンを抑える性能を持っているから、高い球でも風に負けにくく距離を伸ばせます。

RSのような中弾道の強い球で飛ばせれば良いですが、キャリーが出ないとハザードを越えなかったり、木に当たってしまったり、ランが出すぎて思いもしないところに行ってしまうこともあるので、我々のような弱者はまずハザードを避け、予想を超える飛び方をしないクラブで飛ばしたいですね。LSドライバーは、ツアーでも最近話題らしいじゃないですか。現代のプロゴルフツアーにおいても球の高さは重要なファクターになっていますね。

あと、新しく出たegg44ドライバーも面白いですね。クラブは長いほうが物理的に飛ぶに決まっている。でも長くするのも曲がりそうで抵抗がある。かといって短いクラブを使うのに抵抗がある人は多いと思う。結果現代の市場のドライバーは45.5インチ前後がメインになっています。でも皆さん本当にドライバーを上手く打っているのかなあ?「ドライバーさえ上手くいけば・・・」という人は多いと思いますけど、そういう人にegg44ドライバーは良いんじゃないかな。

少しでも飛ばしたいという気持ちはよくわかるけど120%の力で振って、それでOB出していたら元も子もない。egg44ドライバーのような短くて飛ぶクラブを手にしたらさらに飛ばそうと考えず、ゲームを組み立てる上で一番重要なティーショットの安定性を目指して欲しいです。70~80%の力感で振って方向性を保ち、ゴルフ場のロケーションを考えながら攻めるメンタルを養える。そういうゴルフを実現するための大型ヘッド、短いシャフト、球のつかまり、適正スピン設計が安心感を生みます。飛ばすクラブじゃなくてゲームを優位に進めるためのクラブという考え方。それがegg44ドライバーを使いこなすコツだと思います。

RSドライバーについて詳しくはこちら

LSドライバーについて詳しくはこちら

egg44ドライバーについて詳しくはこちら


Q. あなたがドライバー選びで重要視するものは?

(コヤマ)一番は振りやすさです。操作性が良いというのとはちょっと違ってヘッド挙動がクイック過ぎてもダメです。これは人によって感覚は様々だと思いますが、自分にとって振りやすいクラブというのがあるんですよね。次に曲がりが少ないものです。振りやすさと相反するかもしれないけど、ミスヒットしたと思ったときに思ったより曲がらない、思ったよりも飛距離が落ちないクラブが理想です。あと僕は高めのドローボールが持ち球なので、その球筋をイメージさせる顔つきが欲しいですね。打感や打音はそこまでこだわりは無いけど飛びそうにない音のものとかは選ばないかなあ。

理想が多すぎて自分にとって理想のドライバーは無いです。ずーっと探している感じ。住まいの物件選びみたいなもので、間取りや家賃や駅近などの条件のなか優先順位をつけて、何らかの妥協をしながら物件を決めるわけじゃないですか。理想の物件は現実には無いのと同じで、理想のクラブは永遠に手に入れられないでしょうね。だから今日も色々なクラブを打ちにいくし、だからゴルフは面白いわけです。


Q. あなたの記憶に残るPRGRクラブは?

(コヤマ)記憶に残っているのはZOOMi.(1997年)です。ユーティリティというカテゴリーが無い時代に”ロングアイアンをやさしく打つ“というコンセプトで、未来からやって来たようなクラブでした。今発売しても全然違和感が無い。性能ももちろん良いし、チタンとタングステンの複合ヘッドという構造も当時は無かった。衝撃的だったのは契約外のプロが海外メジャーで使用したこと。20世紀末に誕生したZOOMという新しいカテゴリークラブの誕生でゴルフセットの概念が変わる、ゴルフの未来を感じました。ZOOMiの成功なくして現代のユーティリティは無かったと思います。それくらい、若き日の自分にはインパクトのあるクラブでしたね。

ZOOMi.について詳しくはこちら

※本インタビューは2021年10月に実施したものです


コヤマカズヒロ / KOYAMA Kazuhiro

1974年生まれ 広島県出身

1999年大手中古チェーンの立ち上げに参加、膨大な量のクラブデータや査定基準の構築に関わる。独立後はその豊富なゴルフ知識によりゴルフライターとしてゴルフ専門誌、WEB、書籍など多方面で活躍。2019年よりYouTubeチャンネル「試打ラボ しだるTV」を開設。人気チャンネルとなり多くのゴルフファンに支持されている。

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